昭和４５年５月国立劇場にて４歳の時、本名の中村幸二で初舞台。舞台に出ていれば幸せという芝居好きの子供で、「重の井の子別れ（しげのいのこわかれ）」の三吉（さんきち）の好演が目に残る名子役。
昭和５５年４月曾祖父、五世歌右衛門（ごせいうたえもん）追善公演「沓手鳥孤城落月（ほととぎすこじょうのらくげつ）」の石川銀八（いしかわぎんぱち）、「女暫（おんなしばらく）」の手塚太郎（てづかたろう）、「連獅子（れんじし）」の宗論（しゅうろん）にて三代目中村橋之助襲名。その後は、高校に進学せずに芝居に専念した。昭和６１年２１歳の若さで立役（たちやく）の卒論の一つに数えられる「義経千本桜（よしつねせんぼんざくら）」の平知盛（たいらのとももり）を豪快に演じ、将来の大器を証明。以後、「勧進帳（かんじんちょう）」の弁慶（べんけい）、「御所五郎蔵（ごしょのごろぞう）」五郎蔵、「魚屋宗五郎（さかなやそうごろう）」宗五郎など次々に大役に挑戦し役柄の幅を広げてきた。
また、平成１１年９月京都南座において「小笠原騒動（おがさわらそうどう）」を復活させて好評を博し、その後も「鏡山縁男繪（かがみやまゆかりのおとこえ）」、「木下陰真砂白浪（このしたかげまさごのしらなみ）」などの復活狂言を自ら手掛け、花形のリーダーとして活躍のかたわら、コクーン歌舞伎の初演「東海道四谷怪談（とうかいどうよつやかいだん）」参加し、その後もコクーン歌舞伎「夏祭浪花鑑（なつまつりなにわかがみ）」「盟三五大切（かみかけてさんごたいせつ）」「三人吉三（さんにんきちさ）」に出演。また平成中村座にも初演「法界坊（ほうかいぼう）」から出演している。
このような新しい試みに挑戦のかたわら、歌舞伎の古典代表作「寺子屋（てらこや）」松王丸（まつおうまる）や「俊寛（しゅんかん）」俊寛僧都（しゅんかんそうず）などの大役に挑み、古典歌舞伎にも力を注いでいる。
平成１２年９月歌舞伎座「五代目歌右衛門六十年祭」において中村芝翫の「京鹿子娘道成寺（きょうかのこむすめどうじょうじ）」の所化（しょけ）と　「菊晴勢若駒（きくびよりきおいのわかこま）」の春駒の童（はるこまのわらべ）にて　長男　国生（くにお）、次男　宗生（むねお）が、そろって初舞台を踏む。

・「幡随長兵衛（ばんずいちょうべえ）」　長兵衛
・「雪暮夜入谷畦道（ゆきのゆうべいりやのあぜみち）」　片岡直次郎（かたおかなおじろう）
・「弁天娘女男白浪（べんてんむすめめおのしらなみ）」　弁天小僧菊之助（べんてんこぞうきくのすけ）
・「源氏店（げんじだな）」　与三郎（よさぶろう）
・「丸橋忠弥（まるばしちゅうや）」丸橋忠弥
・「播州皿屋敷（ばんしゅうさらやしき）」浅山鉄山（あさやまてっさん）

昭和55年　ＮＨＫ 大河ドラマ「獅子の時代」
昭和60年　ＮＨＫ 「真田太平記」猿飛佐助
昭和60年12月　ＮＴＶ 「白虎隊」
昭和62年10月　ＴＢＳ ドラマ23「ＴＯＫＹＯ愛情物語」
昭和63年　ＮＨＫ 大河ドラマ「武田信玄」徳川 家康
平成1年11月　 ＴＢＳ 東芝日曜劇場 「夫の遺産」
平成2年1月　ＴＢＳ 向田邦子スペシャル 「隣の神様」
平成2年1月　ＴＢＳ 東芝日曜劇場 「男を金にする男」
平成2年12月　ＣＸ 「仕掛人・藤枝梅安」
平成3年1月　ＮＨＫ 「恋しとよ君恋しとよ」
平成3年3月　ＮＴＶ 「文吾捕物絵図」文吾
平成3年4月　ＣＸ 「岡っ引きどぶ」町小路左門
平成3年10月　ＡＢＣ 「必殺仕事人」夢次
平成4年　 ＣＸ 「鬼平犯科帳」長島の久五郎
平成7年5月　ＴＢＳ 「水戸黄門外伝・かげろう忍法帖」
平成8年4月　ＴＸ 「文吾捕物絵図」文吾
平成9年　ＮＨＫ 大河ドラマ「毛利元就」毛利元就
平成11年　ＣＸ 「髪結い伊三次」伊三次　
＜＜＜新番組＞＞＞
平成15年　ＮＨＫ 「御宿かわせみ」東吾　

昭和63年　松竹 「ダウンタウンヒーローズ」 山田洋次監督作品
平成1年　東宝 「ヤングジャパン〜開港風雲録〜」 大山勝美監督作品
平成1年　松竹 「利休」 勅使河原宏監督作品